VS 仮面の貴族
-----はじめに-----
ゲームでは、一応、No.1800までのカードを考えています。
けれど、それらのカードを実装するのは、遠い先です。
あまりに遠い道のりなので、ゲーム制作に飽きていた時期がありました。
そんなときに書いたのが、「皇国の興亡・四部作」です。
No.1800までのカードに縛られず、できるだけ自由な気持ちでバトルを構成しました……
……さらにカードも増えて、何だか完成しないゲームになりそうです。。。
例によって、ありえないようなカードバトルが繰り広げられます。
●第0ターン●
囚われの男「………………」
仮面の貴族「ようやく目が覚めたか――」
囚われの男「――ここはどこだ!」
仮面の貴族「この部屋は、一種の闘技場だ」
囚われの男「お前は誰だ!!」
仮面の貴族「その質問には、答えられない
私もお前が誰なのか、聞くつもりはない」
囚われの男「……俺をどうするつもりだ?」
仮面の貴族「くっくっくっ、ここは闘技場だといったはずだ」
囚われの男「そうか、謎の市民失踪事件、お前の仕業だな?」
仮面の貴族「ふん、平民にしては、少しは賢いようだ
いずれにしても、ここを生きて出ることはできない」
囚われの男「(こ、こんなところで死ぬのか!?)」
仮面の貴族「いざ尋常にバトル――」
囚われの男「――待て、バトルとは何のことだ?」
仮面の貴族「バトルとは、互いにカードを使って戦う神聖な行為だ
私は貴族として、正々堂々と戦う」
囚われの男「な、何が正々堂々だ!?
俺は、ルールすら知らないのだぞっ!」
仮面の貴族「それは、お前の問題だ
よく見ろ、お前には、お前自身の山札があるはずだ」
囚われの男「――!!」
仮面の貴族「バトルにおいて、山札は使用者自身を映し出す
お前の山札の中身は知らないが、おそらく……
……平民にふさわしい、ゴミのようなカードが積まれているはずだ
そのゴミのような命が惜しいのなら、その山札で戦うといい」
囚われの男「もし嫌だと言ったら?」
仮面の貴族「部屋の外にいる私の部下が始末をつけることになる」
囚われの男「……選択の余地はないな、バトルをしよう」
仮面の貴族「そうでないと面白くない
皇帝陛下の忠臣たる者、常に実戦で腕を磨いておかないとな」
ターン0(バトル開始前) | |||||||||||||||||||||
仮面の貴族
LP:4000/☆1 |
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・死のルーレット、サンドゴーレム、改造天使、不明
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・無差別天秤、マテ.Q、マテ.R、不明
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囚われの男
LP:4000/☆1 |
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●第1ターン●
仮面の貴族「私のターン――」
囚われの男「(バトルといっても、これはカードを使ったゲームにすぎない
体力勝負ならともかく、頭脳を使うゲームならば、チャンスはある!
問題は、勝利したあとの脱出方法だが……
……まずは目の前のことに集中するべきだ!!)」
仮面の貴族「――[サンドゴーレム](AT:1000/DE:300)を攻撃表示でノーマルサモンしよう!
第1ターン、ユニットは攻撃できないので、私のターンを終える」
囚われの男「…………」
仮面の貴族「そうそう、忘れていましたが、
この[サンドゴーレム]は、毎ターン終了時、攻撃力が100下がる
これで、私のターンを終わりだ」
ターン1(終了時) | |||||||||||||||||||||
仮面の貴族
LP:4000/☆1 |
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・死のルーレット、改造天使、不明、魔法破壊
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・無差別天秤、マテ.Q、マテ.R、不明
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囚われの男
LP:4000/☆1 |
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●第2ターン●
囚われの男「(このバトルは、盤上にユニットを配置して、互いのライフを削っていくゲーム……
……今、俺の手札には、通常配置が可能な☆1以下のユニットはない
もし、このまま自陣にユニットを配置できなければ、まずいことになる)」
仮面の貴族「――お前のターンだ!」
囚われの男「ああ、俺のターン……」
仮面の貴族「何もできないのなら、さっさとターンを終えることです」
囚われの男「あせることはないだろう?
せっかくのバトルだ、楽しませてくれ!」
囚われの男「(今、引いたカードは[マテリアルキング]、通常召喚可能な☆1ユニットだ
だが、これは戦闘で破壊されたとき、敗北が決定する特殊性能がある!?
…………!? )」
囚われの男「[マテリアルキング](AT:300/DE:300)を防御表示で通常配置する」
仮面の貴族「なんだ? そのゴミのようなユニットは?」
囚われの男「捨山にユニットが存在しないとき、自陣の[マテリアルキング]を手札に戻すことにより、
手札の[マテリアルルーク]を特殊配置できる!」
仮面の貴族「攻撃力、1000だとっ!?」
囚われの男「[マテリアルルーク]で、[サンドゴーレム]を攻撃する!!」
仮面の貴族「ぐっ、100LPの超過ダメージだな」
囚われの男「(思った通りのゲームだな
ヤツの言葉が本当ならば、この山札とカードは、俺自身……
……手足のように自在に使えるはずだ
さあ、ヤツはどう行動する?)」
囚われの男「ターンエンドだ!」
ターン2(終了時) | |||||||||||||||||||||
仮面の貴族
LP:3900/☆1 |
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・死のルーレット、改造天使、不明、魔法破壊
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・無差別天秤、マテ.Q、不明、マテ.K
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囚われの男
LP:4000/☆1 |
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(中略)
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仮面の貴族「……私のターンを終える!
さあ、最期のターンをはじめるといい!!」
●最終ターン●
最終ターン(開始時) | |||||||||||||||||||||
仮面の貴族
LP:1200ぐらい/☆1 |
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・魔法破壊など
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・無差別天秤、マテ.Q、マテ.K
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囚われの男
LP:300ぐらい/☆1 |
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囚われの男「俺のターン……
スキルカード[無差別な天秤]を発動し、戦場の全ユニットを破壊する!」
仮面の貴族「な、なにぃ!」
囚われの男「さらに、戦場魔法[マテリアルエリア]を発動する――
――この効果が発動しているとき、”マテリアル”の名を持つ手札のユニットを、
ソウルに関係なく、通常配置できる!」
仮面の貴族「―――!?」
囚われの男「俺は、手札の[マテリアルクイーン]を通常配置する!
[マテリアルクイーン]の攻――」
仮面の貴族「――ま、待ってくれぇ~」
囚われの男「問答無用、[マテリアルクイーン]の攻撃!!」
仮面の貴族「ぐはぁぁぁぁ~~~!!!」
ターン3(バトル終了時) | |||||||||||||||||||||
仮面の貴族
LP:-100くらい/☆1 |
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・魔法破壊など
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・マテ.K
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囚われの男
LP:300ぐらい/☆1 |
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囚われの男「(貴族の仮面を剥ぎ取りながら)
この力さえあれば、皇国を倒し、新たな秩序を構築することができるかもな……」
-----あとがき-----
主人公が使用するマテリアルユニットは、チェスをイメージしたものです。
実装自体は可能でしょう。
まずは、カード番号を決めことからはじめましょう...