〜河原院の霊〜

 

河原院は、京都六条の鴨川の河原あたりにあった、
左大臣源融の邸宅である。

奥州塩釜の景色を模した庭園があったことで知られています。

 

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「今昔物語集(27-2)」、「宇治拾遺物語(12-15)」には、
この河原院に源融の幽霊が現れた話があります。

 

融の死後、しばらくして、
川原院は、宇多上皇のお住まいとなった。

ある夜、上皇の前に融の霊が現れて、
「上皇様がいらっしゃるのが畏れ多く、気詰まりがする」
と訴えた。

これに対し、上皇は、
融の子孫からこの家を得たことを告げる。

すると、融の霊はかき消すように失せて、
二度と現れることはなかった、
という。

 

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2016年2月、河原院跡に行きました。

立派な榎です。

 

そういえば、「今昔物語集(27-17)」には、
東国の人が荒れ果てた河原院に宿を借りたところ、
妻が鬼に殺されてしまった、という話もありますねー

 

 

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