〜羅城門の鬼〜

 

羅城門の鬼は、源良香(みなもとのよしか)が遭遇したという
平安京の羅城門にいた鬼である。

 

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江談抄(四)によれば、
ある月夜に、羅城門のあたりを、良香が句を吟じながら歩いていると、
楼の上から、あはれだと声がした。
妙絶な言葉は鬼神をも感動させるものである...

 

また、十訓抄(第十/六)によると、
同じように、羅城門のあたりを歩いていると、
楼の上から声がして、下の句を付け足した。

この句を、菅丞相に披露したところ、
彼は、それは鬼の詞だね、と言った...

 

なお、この時の良香の対句は、
和漢朗詠集に収録されている(上巻/春/早春)。

 

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ところで、能の「羅城門」によると、
渡辺綱が羅城門に棲む鬼と戦っている。

これは、大江山鬼退治の後日談的な話であるが、
一条戻橋から舞台を移したものであろう。

 

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2006年12月、京都南区の羅城門跡に行きました。

児童公園に石碑が建っています。

 

説明板です。

 

 

 

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